猫の介護と見送るまでの話(後編)

黒白長毛猫が体調を崩し、一時はもうダメか…と思われるくらい衰弱しましたが、持ち直してくれたため、通院が始まりました。(これまでの話はこちらの記事にて)

…といっても、病気を治すためではなく症状緩和のために週一回ペースで通う感じ。

ガスが溜まっていたらウ〇チを出してもらい背中をレーザーで温める電気療法を受ける内容で、お年寄りが整形外科に通うイメージですかね。

獣医さん曰く、この先ずっとこの症状と上手く付き合っていくということになるらしい。

とにかく背中を温めて血行をよくしてあげる必要があるということで、背中にドライヤーを10分前後あてることを勧められましたが、トライしてみるものの音と風を嫌がられ断念…

そんな時にトルマリン温熱器という健康器具を見つけ購入。(猫用ではなく人用の健康器具ですが…)

これで嫌がられたらゴミになってしまうけど…まー、自分で使ってもいいか…とあまり期待せずに試すと動かずじっとしてくれたので寒かったり調子が悪い間は毎日帰宅後にあててあげることに。

毎朝、起きてすぐに猫のお腹触って張っているようであればマッサージからその日がはじまる。

お腹が緩慢になりつつある時にマッサージすると猫が脚を伸ばして長くなってくれるので、ガスが溜まり始めているのがなんとなくわかるようになり…

さらに下腹部を触ってウ〇チの気配を確認することができるようになったのが我ながら驚き。

その後、ご飯の食べっぷりとトイレの様子でその日の調子をうかがう…

こういう毎日がプチ介護だったのか…と思い返すとそう思うのですが、その時はやるべきことをせっせとこなす…という繰り返しだったので、「猫の介護が~」みたいな発想がありませんでした

以前に比べるとすっかり動かなくなり、調子がスゴクいい時以外は、ケージの上で寝ていることがほとんどになってはいたものの

週一ペースの通院が2か月くらい続いたあたりで病院へ連れて行こうとすると猫が嫌がるようになりました。

もう調子がよくなったのに何で連れていかれるのかわからないでいる様子。

私も毎週行くのが面倒になってきていたので、そろそろ月2とかにならないものかと相談することに。

獣医さんも安定してきたので間隔をあけても大丈夫とのこと。

あー、これで安心かな~とペースを落として数週間後…、随分安定しワクチンを未だ打てずにいたこともあり、一週空けたので連れていったところ。。。

運の悪いことに猫風邪の2次感染してしまいました…

土曜の夕方は、時々空いていることがあるのでねらい目なのですが、その日は午前中みたいに混み合っていて、あー、今日はハズレだった…と思ってしばらく待つことに。

ようやく診察室に猫を連れて行くと、獣医さんが開口一番に猫風邪の新規の猫が来てしまい、消毒をしっかりしているけど空気感染するため、もし帰ってからおかしいと思ったらすぐに明日連れてくるようにとのこと。

ワクチン打っていないのと免疫力が下がっているので、大丈夫といいきれないけど大丈夫かも…みたいな予測不能な事態に。

結果…その夜から猫が寝込みはじめてしまいました。。。

翌日からまた預けては引き取る生活に…

今度こそダメかも…な感じです。

獣医さんは風邪の治療を無償にしてくださり、とにかく持ち直すように配慮してくださいました。

とはいえ、レギュラーの治療と日中の預かり費用など別途かかることにはなるのですが。

まー、獣医さんのせいではないので全然責めるつもりもなく、

新規で風邪の猫を連れ込むというのを以前、私自身がしでかしてしまっているため(こちらの記事参照)、ただただタイミングが悪かったということですかね…

突き詰めるなら、私が引き取って1年後すぐにワクチンを打たなかったのが悪い…ということになるか…

そして、1週間はほぼ毎日通院が必要でしたが、なんと持ち直しました!先生ありがとう!

だいぶ持ち直した頃、預けて迎えに行ったとき、獣医さんが「なんか今日は機嫌がいいんだよねー」と診察台にいる猫に声をかけていて、言われてみると家にいる時よりも機嫌が良い雰囲気がある…

院内2次感染しても病院を変えようとは思わなかった理由として、獣医さんが動物に好かれているってことが大きいなと思う。(うちの猫だけではない模様)

まー、まわりの動物病院に比べてリーズナブルな治療費というのもありますが、相当クセのあられる獣医さんということもあり(グーグルのレビューでは賛否で沸いている)

絶対この先生!という気持ちが私にはあまりないのですが、猫に選ばせたらきっとこの獣医さんを選びそうだな…という気がしている。

猫風邪もクリアした数週間後にやっとワクチンを打て、相変わらずマッサージやらは必要でしたが、このまま数年はこの調子でイケると確信した3カ月後あたりでその日は突然訪れました。

なんだか朝から調子が悪そう…食欲がない…と病院に連れて行き、対処療法的な治療を受けて様子をみることに。

数日後、調子が戻らず今度は1日預けて様子を見てもらうことに。

ちょうどこの頃から在宅ワークになっていたので曜日や時間を気にせずに病院へ出向けるため、これからは楽に通えるな~と呑気にそんなことを考えていました。

迎えに行くと獣医さんはまだ本調子ではないけどね…と思案顔でしたが、キャリーバッグを見た猫が一瞬反応したのを見逃さず「やっぱり帰りたいよね~」と言われ、また様子がおかしかったら直ぐに来るようにとのことで連れて帰ることに。

キャリーバッグはリュック型で自転車で帰る途中、背中でモーレツに暴れだしました。。。

どこからそんな力が湧くのかわからないくらい激しく暴れている…

急いで部屋にもどりソファの上でキャリーバッグを開けると苦しそうにもがいている⁈どうしよう⁈

…とその瞬間、瞳の時が止まったみたいに見開いたままにななりました。。。

え?え⁈まさか…と思うとビクッと動き「も~またまた~驚かせないでよ~(;’∀’)」というのを3回くらい繰り返す…(ビックっと動いたのは、死後のナントカ反応とやらだったことがその後にわかりました)

取り急ぎ、病院へ電話をして直ぐに連れてくるようにということで、そのまま戻るかたちで病院へ。(我が家は自転車5分圏内)

もう間もなく閉院時間ではありましたが、待っている飼い主さんが数名。とりあえず、先に通してもらい既に亡くなっていると宣告がありました。

獣医さんは帰してしまったことを悔やまれた様子で、私よりもがっかりされているな…と人ごとのように思っていました。

あまりに急な展開でただ、これからは猫の苦しそうな様子を見ることがなくなるのか…とどこかほっとした気持ちがしていたように思う。

猫を洗って綺麗な白いタオルにくるんでくださり獣医さんや看護師さんへご挨拶をして連れて帰る。

前に亡くなった猫(こちらの記事参照)と同じお寺に火葬を依頼し、その日にすべてが終わりました。(というか終わらせた。)

お寺から家へ帰ると仲の悪かった茶白猫がいなくなった猫を鳴きながら部屋の中を探して回っていました…(不思議なもので入院でいない時とは違う行動パターン)

「いなくなって探すんだったら、もっと仲良くすればよかったじゃん!」と思うも何を思ってのことかは猫にしかわかりません…

前日までそんなことになるとは思ってもみなかったため、数日間は全然実感がありませんでした。

いつも寝ていたケージを見たときに「あれ?居ない…」というのを何度も繰り返してみたり…

数週間経ってから(半年経った今でも)なんとなくこの猫を思い出すと切なくなったりするものの、元々飼い主さんが亡くなられて保護された経緯から「今頃きっと前の飼い主さんと一緒にいるのかも」と思ったりしている。

この猫は我が家に来た時から人に対して全く警戒心がなく、保護猫とはいってもおそらく外で過ごしたことがない飼い主さんにとてもかわいがられたのであろう感じがしていました。

とはいえ、保護された時は既に飼い主さんが亡くなられた後で、何もない部屋に放置されヒドイ状態だったそうですが、それでも人に対して全く動じないツンデレな猫らしい猫だったな~と思い返す。

そして、最近気づいたスゴイ偶然が!(しかし、まわりに伝えてもあまり驚かれません)

この猫が我が家にやってきたのが2018年9月29日、亡くなったのが2021年9月28日…

ちょうどまる3年!

我が家に来てくれたのには何か意味があったのか?と意味づけしたくなるのですが、まー、ただの偶然でしょうけど。

とにかく、ここ数年で2匹の猫を見送ったことになる…

2匹はとても対照的でした。なにが一番対照的だったかというと…かかった経費(医療費)ですかね。

猫によってこんなに経費が変わるとはあまり予想できないことと思いますので参考までに。

白勝ち三毛(2019没 享年16) 約14年間かかった医療費は10万円かかったのかな?という程度。

引き取ることになった時の猫風邪以来、特に病気知らずで亡くなる寸前の腎不全の治療を合わせても3万くらいに収まり、さらに毎年のワクチンも4,500円と激安だったため。

治療費ではないですが付け加えると譲渡金とかも無かった…ということで、とことんリーズナブルでした。

黒白長毛(2021没 享年10??)3年間でかかった(…というか最後の1年の)医療費40万超くらいでしょうか。20万を超えてから累計をだしていないため、ザックリな計算で。

大きな手術はしていませんが、夜間病院に行ったり他の動物病院に行ってみたりと迷走してしまったため余計に経費がかさんだというのがある…

かかりつけ病院だけだったらもっと抑えられたというのと、他の病院だったらもっとかかったかと思われる。

まとまった金額がかかったとはいえ、想像して震えていたよりも実際はこれで済んだのかという感想。

それ以上に猫が与えてくれたものが大きかったと思うのです。

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