はじめて飼い猫が亡くなりました…その話(1)

13〜14年飼っていたメス猫が先日亡くなりました。享年16歳くらい。

実は半世紀近く生きているのに誰かの死に直面したのは小学生の時の曾祖母以来という頼りない自分なもので…

祖母や実家の猫、その他の親類は全て事後報告だったため、死というものが自分とは縁遠いもの…という感じ。まるで小学生ですね。

最近の猫は20年くらい生きるものと勝手に思っていたこともあり、まだまだ先のことだとも思っていました。

もちろん内心、どんどん猫が年老いてどんな風に死を迎えることになるのか…想像してみたことはあります。

ボケて鳴きながら部屋中を徘徊したり、トイレ以外のあちらこちらで用を足されたり…何ヶ月、もしかしたら何年間か床についたままだったりして…保険がないからどれだけ治療代がかさむのか??などとほぼ自分にとってネガティブなことばかりを予想していました…

実際はというと、なんだかとても立派だったんです

そう思うと「きゅーんっ」となるのですが、不思議と哀しみはあまりない。

実は羨ましくもある静かな最後でした。

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縁あって我が家にやってきて、あまり懐かず…遠い親戚と同居みたいな生活を10年くらい、ここ3〜4年は添い寝したりするくらいまで懐くようになってましたが、基本猫の気分次第で室内飼いではあるものの部屋の中を自由に生活していたように思います。(猫についてはコチラの記事でも)

私の役目は餌とトイレ掃除で、この猫が甘えるのは同居の茶白のオス猫という関係。

1年くらい前から毛並みがちょっと悪くなって痩せ始めた感がありましたが、食欲旺盛は来た時から変わらずで食べれるうちは大丈夫かとあまり心配しませんでした。

…で、1ヶ月前くらいにビックリするほど激やせし、食欲は相変わらずでしたが見た目がかなり小さくなったため獣医さんに診てもらい血液検査をすることに。

結果、慢性の腎不全。

獣医さん曰く、高齢なので治る治らないということではなく自然なこととのことでした。

選択肢はフードを腎不全対応食にする(つまり食事療法)、または水分点滴で排泄を促すの2つを提案されました。

点滴の方は週に半分以上病院通いが必要なため、家から離すストレスよりは食事療法にすることに。

病院で専用のドライフードを買い、これから数年はこのフードになるのかな〜という気分で2キロのパックを購入。その他に時々ウェットフードも腎不全のものを混ぜたりと1ヶ月が過ぎた頃、突然、食べてくれなくなりました…

それまでもお皿だとあまり食べなくても手で口元に近づけるとガツガツ食べてくれるという感じのことが度々あったのですが、口元に近づけても全く興味をもってくれません…それが金曜の夜のことでした。

翌土曜日、食欲はないものの動くことはできて、横たわっていることの方が多い状態に。

ちょうど休日だったので猫の様子が逐一わかってありがたい。夕方に病院へ。

再度、血液検査するともはや測定出来ないくらい数値が悪化しているという診断。

このときの選択肢は3つ。

  1. 自宅でゆっくり休ませる(…眠るように息を引き取るまで。もし苦しむのが見ていられないようであれば、安楽死注射もできる。)
  2. 点滴治療(いわゆる延命治療だけど、猫の点滴はゆっくりで6時間くらいかかるため途中息を引き取ってしまう可能性がある)
  3. 水点滴(症状緩和のための処置。治ることは目的にしていない)

迷わず1を選ぶ。「とりあえず家に帰って寝かせておく」

これには理由があって、

実家の猫を看取ったのは父でしたが、半年ほど毎日点滴を受けに病院通いを続けていました。(実家の猫についてはコチラの記事にも)

帰省した時に同行し、点滴をセットする際に猫が懸命に嫌がって鳴き叫んでいる様子が私は見るに耐えられなかったのですが、点滴が終ると元気になるので、父はやれることはやりたい一心で続けたようです。

もともと自分が飼い始めた猫でしたが、父に預けっぱなしの状態だったので私に発言権などなく黙っていたのですが、内心止めてほしかった…。結局、猫は病院の点滴ボックスの中で息を引き取ったそうです。

猫にも父にも悪いことをしてしまいました。

その時の後悔の気持ちがあって「次に猫を飼ったら自分で看取る」「猫には延命措置をしない」と心に決めていたのです。

獣医さんは飼い主さんの選択ですから、どれを選んでも大丈夫ですと言ってくれました。

きっとこういう場面には何度も遭遇しているのだと思うのですが、何度あっても気を使いますよね…と思う。

私が迷わなかったため話は早く、早々に家に帰りました。

寝かせながら「こうやって死を待つ…ということか」と思う。

不謹慎かもしれないけれど、このとき寿命の神秘みたいなことを思っていました。

前日から突然食べなくなった。その時が来たからなのか…。

一方で数ヶ月はこのままかも…と死が分つ時はまだ訪れることもないんじゃないかという気持ちもある。

床ずれとか気にした方がいいかも…とか寝返りの頻度はどうする?とか…休日で一緒にいる間であればケアできるが、不在の時に逝ってしまうこともありうる…とか考えながら、ケージ内のトイレの側にフリース素材のマットを敷き寝床にしました。

有り難くもトイレで用を足す気持ちは堅いようで、弱ってからも粗相は一度もない。

翌朝、ケージから出ようとした中途半端な姿勢で倒れていたので、もはや…と思いきや息はしっかりしていました。

ただ…動く体力はないようなので、窓辺の猫用ベッドに寝かせてみる。

お昼頃に日差しがちょうど気持ちよくブラインドを調節して光と風が少し猫に届くようにしたとき、眼差しを上げて日差しを感じているのが最後のしぐさだったように思う。

時々、寝返りをうたせたり口元を拭いたり…と様子をみていたものの、18時くらいに気がつくと息がなくなっていました。

まだ身体は暖かく息があるような…ないような…という感じで、正直判断に困りました。

この猫は抱っこが嫌いで、獣医さんに診てもらいに行くとき以外は抱っこしたことがありませんでした。

体重がめっきり減ってからは体力がないため抱き上げても嫌がらなくなりましたが、基本抱っこ嫌いなはずなのであえて抱っこできてもしなかったので、この時ばかりはと思い最後に抱っこして部屋をグルグルまわってみたり…を10分くらい。

息をしていないのは確実でしたが、なんか実感がない…ので、またそのまま寝かしつけて…

さて、この後は?という具合…

つづく

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