元ニート Phaさんのトークイベントへ
数ヶ月前、同僚から「phaさんって知ってますか?働かないで生活しているニートな人なんですけど…」と聞かれました。
ちょうどNHKでphaさんのニートな生活の特番を2回にわたって放送していたらしく、一回目を見た翌日だったみたいです。
テレビのない私はもちろん知らず、「ファサン」と聞いて、「え?日本にいる人なの?」と聞き返してしまいました…
だって、ファサンって中東系の響きがあるから…
「P、H、Aで、ファに、さんをつけて、phaさんです。純日本人です。」との話。
京大卒で、(3年ほどまともに働いていたが)働くのが嫌で、上京してギークハウスというニートなシェアハウスを作り仲間を募って暮らしており、「ニートの歩き方」という本などを書かれていると簡単に説明してくれました。
なかなか興味深い…。
そして、テレビがなくともこうやって情報提供してくれる人が周りにいるのもありがたい…と思う。
…で、youtubeで今までメディアに取り上げられていた番組を見たり、図書館でphaさんが書いた本とかを借りて読んでみたりして、あまり働かずに自活されていることがわかりました。
「働かなければ生きて行けない」みたいな常識に一石を投じたいっていう雰囲気の生き方なんでしょうか。
私自身は、基本的に働くのが大好きな上にすこぶる健康なため、これまでの社会生活の中でかなり有利な人生だったと思うんですが、なんとなく最近の社会の流れが根底から変化しているんじゃないかと肌で感じていて…
「ベーシックインカム」とか…「働く」ということにちょっと関心が向いていたため、ちょうどphaさんという今な生き方を体現している感じがなんとなく響きました。
私がそれまで思っていたニートって「親のすねをかじって働かずに一日中家でゲームとかしている」という感じたったんですけど、ニートにはちゃんと定義があったんですね。
念のため、ニートとは「15歳から34歳までの、家事・通学・就業をせず、職業訓練も受けていない者」だそうです。
しかもイギリス政権下で作られた言葉っていうのも驚きです。ただの流行語というか、どこかのコピーライターが考えた言葉だと思ってました…シロガネーゼみたいな…(古くてスミマセン…)
世に出回っている言葉って雰囲気で知っているだけで、ホントのところよく解っていないだな〜って実感します。
今38?(だったかな)のphaさんは「元ニート」とのことです。
思っていたニート像とも違い、京大卒という予備知識のせいなのか…書かれた本の内容に知性を感じます。破天荒とか型破りっぽさは皆無で、まっとうで常識的な理性のある人という印象を受ける。
教えてくれた同僚は、Twitterでphaさんのフォローをはじめてました。
そして今回、下北沢の本屋で行われるトークイベントにゲスト出演されるとのことで、「この際、生phaさんをみたいよね〜」みたいなノリで会社帰りに2人で行くことに。
社会学者の永田夏来さんとphaさんのトークイベントで、お題が「結婚する人生と、しない人生と、〜私たちの選択」というものでした。
まー、私にとっては今更なお題なんですが、とにかく生phaさんに会えるということでいそいそと出かけたんですよね。
会場はおしゃれ系?の本屋の一角を仕切った感じで、なんと満員。
ほとんどが10代後半〜30代、40代くらいまで。まじめな若者のイベントって感じです。
で、50名くらいがひしめきあってパイプ椅子に座るセッティングでした。
私たちは5分強前に到着しましたが、たまたま並びで3列目に座ることができたので、お二人の話している様子も見ながら聞くことができたんですけど、縦長スペースなので後ろの席だと声しか聞こえなかったんじゃないかな…
トークショーではないので、立って話したりしないんですねーって思いました。
20時を少し過ぎたくらいにphaさんが到着〜ほっとさせる佇まいは動画の印象そのまま。
このイベントで初めて知った永田夏来さんはモーレツ女史という印象。従来の終身雇用とか結婚観にはかなり否定的でした。考え方としては同じ側なんですけど、従来の社会常識に対してあまりに否定的な発言が多いので、従来の考え方を曲げない頭の固いオッサン達とある意味、同じ風に見えてしまう。。。
一方 phaさんは肯定も否定もあまりない感じ。とりあえず、強弱のある二人のトークを2時間聞いて無事終了。(後半の質問に答えるところでは、NHKの公開収録に立ち会っているみたいな錯覚が…)
本屋なので、お約束の著作が用意されてました。
ちょうど図書館で借りていた「持たない幸福論」という本が文庫本になって置かれてました。(文庫本化されるなんてスゴいですね!)
途中まで読んでわりと面白い内容だったので、買ってサインしてもらうことに。
サインをしている時に「今日のイベントはなんで知ったんですか〜?」みたいな差し障りのないことを聞かれただけでしたが、ちょっと話せたことがなんかうれしかったんですよね〜(芸能人じゃないですけどね…)
サインは「だるい」と「ねむい」の二つしか書けないって言われてました。
私は「だるい」サインで、友人が「ねむい」サインをいただきました〜