セロリの思い出

買ったことない野菜の一つにセロリがありました。

セロリの葉っぱがはみ出しているスーパーの袋を持った人を見かけると「さぞかしおしゃれな生活をされているのでしょうね」と内心つぶやいてました。

大根や青ネギが袋からはみ出ているとなんだか所帯染みた感じですが、セロリだとちょっと小洒落て見えるから不思議。

でも一生買うつもりのない野菜でもありました。

初めて習った料理「カチャトーラ」のレシピの中にセロリが含まれていたので、少し青ざめたのを今でも覚えています…

私にとっては、二度と出会いたくない思い出の野菜でした…

生まれが田舎で両親が共働きのため、祖母が食事を作ってくれていたこともあり、セロリと遭遇することなく小学校の給食でセロリと出会いました。

メニューは、白身魚のフライと野菜のあんかけソース。

見たこともない野菜(セロリ)があんかけの中にまぎれていました。

恐る恐る食べてみるとしゃりしゃりして独特の食感とクセのある味…さらに嫌いだと自覚していたピーマンまで入っている!私にとっては、最悪のメニュー

避けて他の野菜を食べようとするとセロリ感があんかけに溶けて、それを意識せずには食べられないことがわかり、子供ながらに絶望したことを今でも覚えています…

子供の私には早すぎる出会いだったかも知れません…

それは小学2年生になったばかりで担任の先生も変わった直後。

40代の女性教師は新担任になった早々、クラスで「給食の食べ残しは許さない」とはっきり私たちに言い渡していました。

実は毎日、給食に嫌いな料理が出たらどうしようと戦々恐々としながら登校していたんです。

今日は大丈夫だったーっみたいな感じで日々の給食を乗り切っていました。

それが、セロリによって打ち砕かれたんですよね…(←盛っていません)

もう駄目だ…と思いながらもセロリとピーマンは味を感じないようにざっくり噛みながらのどに流し込んでなんとかその場を凌ぎました。

…で、給食が怖くなり数日後に登校拒否になったんですね。

同じメニューがまたでてくるかもしれないと思うと怖くてしかたなかったんです。

数日間、朝になるとお腹が痛いと言い出し、休むことができるとわかると元気になるため、学校に行きたくない理由があることを祖母に気づかれてしまいました。

祖母から怒るでも無く何が起こっているかを聞かれたので、給食の食べ残しができないのが怖くて行きたくないと伝えることができました。

祖母が学校に行って事情を話し、給食を食べれないときは残してもよいことにしてほしいとお願いしてくれたようです。

登校拒否になった場合の原因をまずは「いじめ」か「勉強嫌い」って思いますよね。

担任の先生は目立たない私の登校拒否にまず驚き、「給食の食べ残し禁止」が原因だったと知りさらに驚いたそうです。

翌日、登校した私に「給食についての心労に気づいてあげれなくて申し訳なかった」と何度も謝ってくれました。

子供の私は先生を責めるつもりは全然なくて、ただ怖い印象だった先生が実は優しいということがわかり、とても安心したのです。

なんとその後、食べ残せるという安堵からか給食を残すことがなくなり、給食が大好きになりました。

それから小学校を卒業するまでの約5年弱の間、給食で同じメニューもセロリにも遭遇しませんでした。不思議ですね。

そして40代半ばになった一年前、料理教室でセロリと再会したのです。できあがった料理にはセロリ感がまるでありませんでした。じっくり炒めるため生の独特なセロリ感はなくなるようです。

隣にいた男性参加者も「セロリが苦手でどうしようかと思ったけど、全然セロリが気にならない」と感想をのべられてました。

これを機に「セロリを買う女子」デビューをはたしたのです。

今では、ピーマンもセロリも平気になりました。(といっても生では苦手なままですが…)

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