「包丁トレーニング」ってどんなレッスン?
水島弘史先生の料理教室には「包丁トレーニング」というレッスンがあります。
(水島先生の料理教室についてはコチラの記事で)
低速加熱や塩加減と同じくらい包丁の使い方を重視されていて著書でも包丁の握り方等の解説が丁寧に書かれていますが、包丁の使い方を習うだけで試食無し…という変わったレッスンを不定期でされています。
初めて申し込んだ時のスケジュールが午前「カチャトーラ」午後「包丁トレーニング」と続けて組まれていたので一緒に受講することにしました。
どんなレッスンだったかというと…「すごく疲れました」というのがその日一番の感想…
レッスンが始まる前から「包丁トレーニングはスポーツと一緒」なので、今晩はぐっすり眠れるね〜と聞かされましたが、ほぼ2時間いろいろな野菜を切りまくるって感じでした。
切りまくる…といってもちゃんとセオリーに従って実演と実習が組み合わされているのでレッスンとしては真っ当と思います。
まずは、身長によってまな板の下に板を重ねて高さを調節してから始まりました。
作業台の高さってすごく重要なんだそうです。
シェフの身長によって厨房の作業台の高さが違うらしいです。
(シェフとの身長差がある見習いの方は大変ですね…)
そして、包丁の持ち方と使い方を確認。
それまでリズミカルにトントンまな板に包丁をたたく感じがプロっぽいと思いきや、実際はトントン音をさせるのは違うらしい。
それまでと全然違う持ち方を教わります。
ほとんど力を入れない感じで握ります。そして姿勢も直される…。
前のめりになると力が入ってしまうため、何度も姿勢を注意されました。。。
印象に残っているのが「綺麗なフォームが正しいということ。それはどんなスポーツでも一緒。」と言われたことでしょうか。
見て美しい佇まいをいつも心がけたいものですね。
それから、包丁の持ち方や刃の入れる角度で材料の断面の違いを先生の実演で確認します。
セオリー通りにカットした玉ねぎの断面はスッキリとしていて肉眼でもはっきり違いがわかります。
そして、涙が出てこない。トマトはグズグズに崩れません。
正しくカットしたものとそうでないものを生で食べ比べてみると味も違います。
正しくカットできてない玉ねぎの方が辛い。トマトは水っぽくならずに食べ易い。
実は前々から、玉ねぎで涙が出てき易いだけでなく目がすごく痛くなり…あまりに玉ねぎカットが苦手だったので、玉ねぎを冷蔵庫で保管して冷やすことで涙の問題は解決していました。
この日からしばらくは常温でカットすることに。
涙が出たり目が痛くなったりしたらちゃんとカット出来ていないってことの目安になりました。
一通りの説明と実演が終わったら、玉ねぎ、トマト、ニンジン、青ネギ…と材料を変えて実習しました。
青ネギは大人になっても好きになれない野菜なので内心カットするのも微妙でしたが、正しく包丁を使うとネギの独特の臭いも気にならず大量のネギをカットできました。
そして、最後はカボチャ。
力ずくでカットしようとすると逆に硬くてなかなか切れません。
力を抜いてカットすると魔法のように簡単に切れるのですが、この力加減のコツはつかめないままタイムオーバー。
その日を境にサクサク野菜をカットするのが楽になったかというと、全然違ってまして…
実際に意識しながらカットすると時間がかかり、なかなか身に付きませんでした。
それまで、玉ねぎのみじん切りはいつもチョッパーというマシーンを使っていたくらい野菜をカットするのが面倒と思っていたので、時間をかけて切り方を変えるというのが私には苦行でした…
が、一年半経って今は少しマシになっています。
というのも料理教室で各自野菜をカットする時に切るのに慣れていないと出遅れてしまうため、チョッパーを使うのを止めて手切りにしたからなんです。
はじめは早く切れるように慣れたくて適当に手切りにしていたのですが、習ったことを少しずつ取り入れたりしているうちに前よりもだい切る作業が楽になったように思います。おそらく出来るだけ力が入らないようにしているので疲れなくなったからかもしれません。
後日、このレッスンについて友人に話すと試食無しで野菜切るだけで5500円って…??と言われてしまうのですが、私個人の感想としては「習わないとわからない」ことがほとんどだったので良かったと思っています。日々、役にたっている気もしています。
なにせ、習ったことも忘れてしまうレッスンって多いですから。