圧力鍋で玄米を炊けるようになるまでのはなし
玄米食にトライして一番良かったことは、圧力鍋を使うきっかけになったことだと思う。(玄米は続けることを断念してしまったけど…)
一生使うことなどないと思っていた圧力鍋ですが、今となっては私の必需品です。それまでは、実家にしまい込んであるやたらフタの大きな用途不明の鍋という印象。都市伝説みたいに、圧がかかりすぎてフタが押し上げられ天井にくっついた話とか鍋が爆発した話とか聞いたことがあったかなという程度で全然興味もなく、縁もなく…という感じ。
玄米食を本格的に始める前に、まずは玄米の炊き方講習会に出席してみました。
講習会では、炊飯器、土鍋、圧力鍋の3つの炊き方の実演があり、食べ比べの試食をさせてもらいました。土鍋で炊いた玄米も美味しかったのですが、圧力鍋で炊いた玄米が一番モチモチ感があり記憶に残る美味しさでした。その時、20〜30名弱くらいの参加者だったと思うのですが、炊いている様子がちょっと遠目で、炊く工程の雰囲気だけ確認した感じになりました。土鍋も圧力鍋も炊くのはちょっと面倒そうだな〜くらいの印象。
講習会の主催者が、国産の圧力鍋を推奨していたこともあり、そのままおすすめの圧力鍋を購入。それまで使っていた炊飯器にも玄米モードがあったものの、炊飯器は保温ジャーとして使うことにして、炊くのは圧力鍋に決めました。
そこからが大変で…いざ圧力鍋が届いてみると、思ったより大きい…(お米一升炊ける一番大きなサイズだったので、大きいのは当たり前なんですが…)やはりフタが重装備、そして、付属品の錘(おもり)。この錘、正直言って、それまで見たことありませんでした。(正確に言えば、講習会で見てたはずなんですが、実際に手に取ってどんなものか知ったのはこのときでした。)錘の揺れで圧力のかかり具合を確認する仕様でしたが、なにしろ未知なもので、どう使うのかが全くの手探りってことに気づかされました。
炊飯用の内鍋が付属していて、レシピ本の他に玄米の炊き方なる説明書もついていました。…が、しかし、この説明書、丁寧な感じなのに全然理解できません…しかも、講習会でもらった炊き方教本とも水の加減やらが違っていて、どっちの方法が良いのか見当もつかず…
まずは、講習会の教本通りに炊いてみました。炊くのに2時間くらいかかり、メチャメチャなご飯が炊きあがりました…はっきり言って、失敗です。しかも私が選んだ鍋は、おすすめの圧力鍋の中でも上位モデルで、炊けたら自然に火が消えるという新機能付き、失敗する確率は低いはずなのに…失敗しました。失敗を想定してなかったため、かなり凹みました…失意のまま、また試す…を2〜3回繰り返しますが、炊きあがりが今ひとつ。少しずつマシになっているものの、まだ柔らかすぎるし、時間もかかりすぎる…錘の揺れ具合もアナログすぎてよくわからんっ???ということで、とうとう電話してしまいました。鍋の会社に…
どうやらコールセンター的な部署はないらしく、営業のおじさんから折り返しの電話がありました。なので、直接電話する人あまりいないんですね。人の善さそうな東北訛りのおじさんは、鍋の仕組みには詳しいそうなのですが、実際に玄米を好んで炊いているのは奥さんの方で…という世間話的なことも織り交ぜて説明してくれたのですが、どうやら火加減が弱いってことがわかりました。まずは水だけで試して火加減を確認する方法と自動消火機能がついているので、ちょっと火を強めても炊きすぎることはないみたいな説明をしてくれました。その時点では半信半疑でしたが、火加減をやや強めにしてみると自分好みの玄米を炊けるようになりました。炊きあがると勝手に火が消えるため、意外と簡単で安全です。はじめの頃、あまりに弱火すぎて自動で消えず、1時間半くらい炊き続けて心配になり、自分で火を止めていたため、自動消火機能なんていらなかったんじゃないかーって思ったのですが、やっぱりあると便利だと実感!
結果、鍋についていた説明書、講習会の教本のどちらでもない水加減が私にとってはベストで、鍋の消火機能を信用して炊くと大体45分で炊きあがることがわかりました。(買ってから、ここまで約2週間くらい。途中で諦めなくて良かった〜)錘がカタカタ言うのも、慣れると気になりません。(はじめは、錘の仕様にビックリしましたが…
それから2年間は、失敗することなく炊き続けることができました。そして、玄米だけでなく他の料理にも圧力鍋は良さそうだと思い、小さめの圧力鍋を買い足しました。玄米用の圧力鍋は、玄米を炊くことが無くなり、既に処分済み。もう一つの圧力鍋は2.5ℓ(おそらく圧力鍋だと一番小さなサイズ、直径が18㎝くらい)のドイツ製で現役活躍中♪
圧力鍋との出会いは、料理好きになる一歩目だったように思います。